アメリカの大学・大学院への留学が決まったら、必ず確認したいのが ワクチン(予防接種)要件 です。アメリカは州法と各大学のポリシーによって要件が厳格で、条件を満たさないと履修登録がロック(hold)されたり、寮に入居できなかったりすることもあります。この記事では、アメリカの大学でよく求められるワクチンと、「接種記録」か「抗体価(titer)」かという2つの証明方法、英文証明書の準備までを整理します。
なぜアメリカの大学はワクチンに厳しいのか
アメリカでは、多くの州が大学生(特に寮生活者)に対して 麻しん・風しん(MMR)や髄膜炎菌ワクチン の接種を法律で義務づけています。さらに各大学が独自の健康ポリシーを設けており、入学手続きの一部として予防接種の証明を提出するのが一般的です。キャンパスや寮は集団生活で感染が広がりやすいため、本人と周囲を守る目的で厳格に運用されています。
アメリカの大学で求められる主なワクチン
大学・州によって異なりますが、よく求められるのは次のとおりです(一般的な目安です)。
| ワクチン/検査 | 要件の目安 | ポイント |
|---|---|---|
| MMR(麻しん・おたふく・風しん) | 2回接種、または抗体価で免疫を証明 | ほぼ必須。最重要項目のひとつ |
| Tdap(破傷風・ジフテリア・百日咳) | 直近10年以内の接種 | 期限切れに注意 |
| 水痘(みずぼうそう) | 2回接種、または抗体価・既往で証明 | 抗体検査で代替できることが多い |
| B型肝炎 | 3回接種、または抗体価 | 完了に約6か月かかる |
| 髄膜炎菌 ACWY | 16歳以降の接種を1回(寮生活で必須が多い) | 16歳より前の接種のみだと再接種が必要な場合あり |
| 髄膜炎菌 B(Bexsero など) | 寮生活者に推奨・要求する大学が増加 | 2回接種。輸入ワクチン |
| 結核スクリーニング(IGRA検査) | 提出を求められることが増加 | ワクチンではなく血液検査(QuantiFERON等) |
※ このほかA型肝炎・ポリオ・季節性インフルエンザ・COVID-19などを求める大学もあります。要件は州・大学・入学年度によって変わるため、必ず進学先が指定する最新の要件をご確認ください。
「接種記録」か「抗体価(titer)」か——2つの証明方法
免疫があることを証明する方法は、大きく2つあります。
- ① 接種記録で証明する——母子手帳などに記録された接種歴(MMRなら2回など)を英文で提出する方法。
- ② 抗体価(titer/抗体検査)で証明する——血液検査で免疫があることを示す方法。母子手帳が見つからない・記録が不完全なときに特に有効で、多くの大学がMMR・水痘・B型肝炎などで受け付けています。
「記録が足りないかも」という方は、抗体検査という選択肢を知っておくと安心です。詳しくは MMR抗体検査についての記事 もあわせてご覧ください。
大学指定フォームと英文接種証明書
アメリカの大学の多くは、大学独自の健康・予防接種フォーム(Immunization Form)に、医師の記入・署名を求めます。日本の母子手帳をそのまま提出しても受理されないことがあるため、英文の接種証明書や、大学フォームへの英語での記入が必要です。RED MAPLE CLINICでは、母子手帳の記録の整理から英文証明書の発行(15,000円〈税込〉)、大学指定フォームへの記入まで対応しています。
いつまでに準備する?(登録ホールドに注意)
要件未達のままだと、履修登録のロック(hold)や寮への入居不可につながります。B型肝炎(3回・約6か月)や髄膜炎菌B(2回)など時間のかかるワクチンもあるため、渡航の3〜6か月前には準備を始めるのが安心です。抗体検査で不足が分かってから接種する場合も、余裕をもったスケジュールが大切です。
RED MAPLE CLINICのサポート
RED MAPLE CLINIC(横浜・馬車道)は渡航外来(トラベルクリニック)として、アメリカ留学のワクチン準備をサポートします。オンライン相談で大学の要件と母子手帳を確認し、Bexseroなどの輸入ワクチン+国産ワクチンを幅広く取り扱い、英文接種証明書・大学指定フォームにも対応。完全予約制で待ち時間0分、診療の前も後も(渡航後も)医師と直接LINEでつながれます。診療は8:00〜20:00(水曜・金曜は休診/土日も診療)。
関連記事:留学のワクチン準備ガイド(何が必要・いつから・費用)/MMR抗体検査とは?/料金表
よくある質問(アメリカ大学のワクチン要件)
Q. 髄膜炎菌ワクチンの「16歳以降」ルールとは?
アメリカの多くの大学は、髄膜炎菌ACWYワクチンを 16歳の誕生日以降に1回 接種していることを求めます。16歳より前にしか接種していない場合は、再接種(ブースター)が必要になることがあります。母子手帳で接種時期をご確認ください。
Q. 母子手帳が英語ではありませんが大丈夫ですか?
はい。母子手帳の記録をもとに、英文の接種証明書や大学指定フォームへの記入という形で対応します。記録が不足している場合は、抗体検査や追加接種で補う方法をご提案します。
Q. COVID-19やインフルエンザのワクチンも必要ですか?
大学によって扱いが異なり、必須のところもあれば推奨にとどまるところもあります。年度によっても変わるため、進学先の最新の要件をご確認ください。
Q. 抗体検査(titer)はどこで受けられますか?
MMRなどの抗体検査は、当院では現在実施しておらず、お近くの医療機関と連携してご案内しています。検査結果をもとに、必要なワクチン接種や英文証明書の発行は当院で対応できます。詳しくは MMR抗体検査の記事 をご覧ください。
まとめ
アメリカの大学のワクチン要件は、MMR2回・髄膜炎菌・結核検査(IGRA)など日本の定期接種だけでは足りないことが多く、接種記録または抗体価での証明と英文フォームの準備が必要です。要件は大学ごとに違うため、早めに確認して逆算で進めましょう。RED MAPLE CLINICは、要件の整理から輸入ワクチン・英文証明書まで、オンライン相談・待ち時間0分・医師とのLINEでサポートします。まずはお気軽にご相談ください。
監修:RED MAPLE CLINIC 院長 竹林 紅(医師)/横浜・馬車道の渡航外来・トラベルクリニック。
本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。ワクチン要件は進学先の大学・州・入学年度により異なり変更されることがあります。接種の前には必ず進学先が指定する最新の要件をご確認のうえ、医師にご相談ください。